東京ならではのお葬式のスタイルの確立

東京で出されるお葬式の大半が、今では家族葬になっているのではないでしょうか。これまで、葬儀に来てくださった方にお礼の意味で渡す商品券などの金券を目当てに、まったく故人と関係のない人がそれらしい顔をしてお参りしにくるのが悩みの種とされていましたが、昨今は家族だけで、しかも葬儀会館を借りて行う家族葬が主流になったため、そうした話もあまり聞かれなくなりました。大切な家族を失って悲しみに暮れる中、ゆっくりとお別れをしたいという希望と、さまざまな雑事に煩わされずに葬儀を行いたいという希望が形になったと言えるでしょう。特に東京は仕事などで人付き合いも多いことから、逆に家族だけで葬儀を行うことが周りの人たちへの配慮になっている面もあります。忙しく暮らす人が多い都会だからこそ、葬儀は家族だけでというのはむしろ合理的と言えます。

東京ならではのお葬式事情から

東京のような大都会ともなると、各家庭の単位は核家族となっているのが普通です。親は親、子は子で家庭を持ったそれぞれの暮らしがあり、東京ではそれが暮らし方のベースになっていると言えます。そんな街で出すお葬式は、親族が集まるにしても、どこに集まるのかという問題が生じます。年齢順に召されていくことを思えば、故人の家を葬儀の場とするのが本来の姿でしょうが、片づけその他を高齢者が行わなければならないことになり、非常に大変です。かといって親族が勝手に片づけるわけにもいかず、さりとて喪主の家となると今度は喪主側の片づけが大変です。そんなこんなで葬儀会館を借りて行うのがもっとも妥当であり、楽なのは誰にとっても間違いありません。東京で一般葬から家族葬まで多種多様なお葬式を行える葬儀会館が増えたのも、都会ならではの事情があると言えます。

東京のお葬式を変えた理由は

東京では、社葬など規模の大きなお葬式が行われることがある一方で、都会に暮らしている人ほど親族の葬儀は家族だけで行うケースが増えています。会社関係の人やご近所さんとのお付き合いを考えると、たくさんの参列者になるケースも多いのが都会で暮らしている人の大きな特徴ですが、葬儀においてはそれが重荷になることも確かです。また、そのために肝心の故人とのお別れがバタバタとあわただしくなり、満足な見送りができなかったという後悔を残すことにもなりますので、そうした経験をした人から順に、家族葬というお葬式のスタイルを選択していったのではないでしょうか。葬儀社から提案したのか、それとも家族の希望から生まれ、そして浸透していったのかはわかりませんが、今や静かにお別れができる方法として家族葬がお葬式の中心となっているのは確かです。